いなばの◯描きブログ

遠野の漫画練習blog

小説

小説「姫の高熱と薬草探し」

ちょうどゼノが療養中のあたりのお話です。(約7500文字) ばたばたと廊下が騒がしい。 何かあったのかと思い、ゼノは扉から顔を出す。 「どうした? フィー」 廊下を見れば、ふさふさと尻尾を揺らしながら、桶を運ぶフィーがいた。 「リーアの水」 「姫の?…

ゆーはるどの日常!「帰路の道先で」

第一章の王子救出後、王都への帰り道にて【約2000文字】(※メタ発言注意) 「あー、疲れた」 ぐきぐきと身体を揺らし、勢いよく寝床に飛び込む。 ……のではなく、椅子に腰かけ、ゼノは今日のことを日記につけていた。 「よし。どうせなら、かっこよく自伝風に…

箱の中のライアス

誘拐中のライアスです。 ──ジャラジャラと反響する音。 振動により、あちこちへ跳ね回るそれは。 普段、気にもとめないだろうその響きも、ここまで近くで鳴れば、気絶から目を覚ますほどに十分な騒音だった。 「うるさい。暗い。そして痛い……」 王子は箱の中…

『王佐ゼノ~妖精国の魔導師~』第一章冒頭パート③

つづき、パート③ 約6200文字 積み荷が右へ左へと滑り流れている。 油断すればゼノたちも荷台から振り落とされかねない揺れ具合だ。ゼノは急いで手すりにしがみつき、前方を見る。 そこには馬がいる。この馬車の二頭の馬たちだ。 どうやら、その馬たちが暴走…

『王佐ゼノ~妖精国の魔導師~』第一章冒頭パート②

※第一章冒頭のつづき パート②(約8300文字) ──バン! 机が大きく揺れる。 「兵が出せない⁉ ふざけるな!」 「そう言われてもな……我々も急に配置を動かすわけには……」 「いやいや、王子の誘拐事件だぞ!」 ゼノは軍部に来ていた。 王子を助けるため、兵を動…

『王佐ゼノ~妖精国の魔導師~』第一章冒頭パート①

※ゼノだけを追った冒頭です。カクヨムだと第一章①はゼノが作中で書いた日記式なので短編劇風です。(文体が硬く、途中で敵の視点が入る)こちらは閑話に繋がる形。違いは、こっちのほうが視点がゼノに固定されているので遠野が読みやすい。 ※2023/8/27 カク…