小説
第一章の王子救出後、王都への帰り道にて【約2000文字】(※メタ発言注意) ゼノたちは王都への帰路を進んでいた。 無事に王子の救出を終え、のんびりと馬に揺られている。 その最中に、王子がぽつりと呟いた。 「怪我は大事ないか?」 「え、あぁ問題ありま…
誘拐中のライアスです。 ──ジャラジャラと反響する音。 振動により、あちこちへ跳ね回るそれは。 普段、気にもとめないだろうその響きも、ここまで近くで鳴れば、気絶から目を覚ますほどに十分な騒音だった。 「うるさい。暗い。そして痛い……」 王子は箱の中…
つづき、パート③ 約6200文字 積み荷が右へ左へと滑り流れている。 油断すればゼノたちも荷台から振り落とされかねない揺れ具合だ。ゼノは急いで手すりにしがみつき、前方を見る。 そこには馬がいる。この馬車の二頭の馬たちだ。 どうやら、その馬たちが暴走…
※第一章冒頭のつづき パート②(約8300文字) ──バン! 机が大きく揺れる。 「兵が出せない⁉ ふざけるな!」 「そう言われてもな……我々も急に配置を動かすわけには……」 「いやいや、王子の誘拐事件だぞ!」 ゼノは軍部に来ていた。 王子を助けるため、兵を動…
※ゼノだけを追った冒頭です。カクヨムだと第一章①はゼノが作中で書いた日記式なので短編劇風です。(文体が硬く、途中で敵の視点が入る)こちらは閑話に繋がる形。違いは、こっちのほうが視点がゼノに固定されているので遠野が読みやすい。 ※2023/8/27 カク…