いなばの◯描きブログ

遠野の漫画練習blog

【世界地図】リーアの各国グルメレポ

小説家になろう様に載せた世界地図のリーア食レポverです。

【ルビ】森族→しんぞく、光蝶→スピル


 こ、こんにちは。リーアです!
 遠い地にいるリィくんに代わり、わたし、リフィリアが、エール大陸についてまとめてみました。
 ではさっそく、はい、どーんっ! です。

 エール大陸の地図です。
 世界地図。わたしが描きました!
 どんな色なら見やすいかなー、とか、イラスト入れたほうが親しみやすいかなー、とかとか。
 最後まで文字のカラーに悩んで、二枚の候補を並べて見比べてみたり。頑張りました!
 ……………。
 ごめんなさい。嘘です……。
 実はこの地図は最初からありました!
 さきほどルーベ兄様とお茶をしている間に、ジュリア様が──ルーベ兄様の補佐官様が用意してくださいまして、それをいただく形で掲載しております。
 しかもご丁寧にわたしが作成したように署名まで変えてくださり……。
 本当にお城の方々にはいつも頭が下がるばかりです。
 ありがとうございます(深く一礼)。

 

 ではでは、さっそくですが、まずはわたしがいるユーハルド王国からご紹介いたします。
 古くから〈妖精国〉とも呼ばれる我が国は、なんと! 千年以上も続く、大陸最古の長い歴史を持つ国なんですよ!
 おかげで最近各施設の老朽化問題が……というのはさておき、人口は五十万人前後。主幹産業は農業。

 エール大陸の中央西部に位置するユーハルドは、五つの侯爵領と王家の直轄領で成り立っています。
 ぐるりと円を描いた、丸い領土。
その中央部がユーハルド王家の直轄領であり、王都もその中心にあります(地図を見ていただければわかりやすいかと思います!)。
 そして、王家の領をぐるりと囲うように五つの侯爵領が位置しております。

 いっけん、『王家の直轄領狭くない?』、『これじゃあ五人の侯爵たちが結託して、国に反旗をひるがえしちゃうじゃないか!』と、ご心配のそこのあなた!

 大丈夫です。
 ユーハルド王家と五大侯爵家の絆は固いので、反乱なんてものは起こりません!
 王家も、五つある侯爵家も千年入れ変わることなく続いているのです。
 その裏にはまあ、たゆまぬ努力と賄賂と賄賂と賄賂がある、とか言ってしまうと、各方面(お城の偉い人たち)から怒られてしまうので内緒ですが……。

 ともかく! 今もむかしも王家と侯爵家の関係は良好です!
 ですので、毎年皆様からは金税のほかにもその年に取れた農作物をいただきます。
 ちょうどこの秋の時期ですと、やはりアマイモでしょうか。
 ホクホクとした焼き芋。
 紫色の皮から出てくる黄金の夢。この時期にしか味わえない、絶品おやつです。

 ……おなかが空いてきましたね。ぐうって鳴っています。わたしのお腹が。
 エリィ(わたしの侍女)にため息をつかれてしまいました。
 ええ? 姫君らしからぬ大きなお腹の音ですね。いまの爆音を補佐官殿が聞いたらドン引きどころか、花嫁候補から外されることでしょうね……⁉

 は、ははは花嫁って、エリィったらなにを言っているんでしょうね⁉
 ちょっと意味がわかりませんね!
 わたしの嫁ぎ先はライ兄さまが決めるので、ゼ、ゼノくんは一切関係ありませんよ!  

 あ、そうでした。これ。

 実は今朝方、隣国へご旅行に行かれているライ兄さまからお手紙と一緒に『子犬まんじゅう』が届いていたのでした!
 さっそく開けてみましょう!(話題そらし)


 みなさんは『まんじゅう』というお菓子を知っていますか?
 いまは亡き巫国サクラナの伝統菓子らしいのですが、エリィいわく、茶色い皮に黒い餡を包んで蒸した甘い菓子、とのことです。
 うーん、いまいち想像できませんね。ですので、開封っと。
 ……! 
 子犬さんがいます! 十二匹も!
 なるほど。どうやら動物型の焼き菓子のようですね。たべるのが惜しいくらいかわいいです。でも食べます。お耳から失礼してぱくり──
 ………、………(試食中)
 ────っ⁉
 お、おいしいです! バターを抜いたフェナンシュのような生地。その中に、たっぷりと白いチーズクリームが入っているようです。レアチーズでしょうか? あまっずぱさが癖になるお味。
 これは、何個でもいけますね……!

 ──って、ああっ! エリィに取られました! しかもひどいんですよ? 姫様お菓子を食べすぎると太ります、とか言ってエリィがぱくぱく食べています。
 がーん。
 せっかく兄さまがわたしの大好きなチーズのお菓子を送ってくれたのに……。
 エリィには、あとでおしおきをしておこうと思います(覚悟しやがれです!)。


 さて、気を取り直してユーハルドでは酪農関係。とくにチーズの製造なんかも盛んでして、日々、国内ではさまざまなチーズが作られております。
 あっさり系、ねっとり系、すっぱい系、あまい系、なんでもござれ。
 ただ、ユーハルドのチーズは大陸的にはそこまで有名ではないそうで、ユーハルドといえば、やはりリンゴ。
 つややかな光沢を放ち、甘酸っぱい赤い実が特徴的な果実のことですね。
 千年の品種改良のすえ、一年中採れるユーハルドのリンゴはエール大陸の誰もが知る名産品です。
 そこで、僭越ながら、この場を借りてわたしから各季節のリンゴのおいしい食べ方をご紹介いたします。

 春りんご。この時期のりんごは少々酸っぱいので、ジャムにするとよし。
 夏りんご。さわやかな酸味と軽やかな甘みが特徴的です。ジュースがおすすめです。
 秋りんご。夏の陽射しをたっぷり浴びて甘みが強いので、そのままかじりましょう。
 冬りんご。蜜入りが多く、たいへん甘い。そのままでもお菓子にしても最高です。

 まとめると、りんごを使った一番おいしいユーハルドの菓子は『チーズアップルパイ』になります!

 さて、続いては竜帝国ハルーニア。
 大陸の東半分を占めるハルーニアは戦いによって領土を拡大していった大国です。
 まさに血に塗られた歴史……! 怖いですね!
 とはいえ国の歴史自体はそこまで長くはないそうで、いまの竜帝国が出来たのは大陸戦争時のあと……いえ、八十年前? 忘れました!(勉強不足ですみません) 

 というのも、ここは国名がころころ変わります。
 勝って国が興って、負けて廃れて、の繰り返しなので、全部覚えるのが大変です。しかも先生方(王室教師)が好んでテストに出す範囲でもあります。
 徹夜です。
 一夜づけの勉強は身にならないとエリィには苦言を呈されますが、そんなことは言っていられせん! ビシバシ覚えます。そして、テスト明けには忘れるわたしです。


 そんなわけで、帝国の歴史については、きれいさっぱり忘れてしまいましたが、現在の皇帝陛下の御名は『ヴィクトル』さまです。
 竜帝陛下、とも呼ばているこの御方もやはり戦好き。
 暇さえあれば戦略図を持ち出して、宰相のマクエル様に『戦争しよう』と相談なさっていらっしゃるのだとか。困ったかたですね。

 ですが、そこは大賢者と謳われるマクエル宰相です。
 戦争は軍備がかかるのでダメですよと、暴走する皇帝陛下を御止めになさります。
 さすがです。うわさでは、守銭奴と名高いマクエル様ですが、理由はどうあれ争いのない世界はわたしも望むところです。(ところで守銭奴ってなんでしょうね?)


 そんなマクエル宰相にはもうひとつ、こんなうわさがあります。
 絶世の美青年であるマクエル宰相は、実はまぼろしの種族『森族』なのではといううわさです。
 森族。
 大昔の神々の慣れの果て。あるいはその眷属。さまざまな考察が学者たちの中ではなされていますが、要するに『魔法に長けた、人によく似た森のヒトたち』です。
 人間よりもはるかに長い寿命を持ち、高度な魔法を使う森の民。一説には人とほとんど変わらぬ外見でながら、耳の先がほんの少しだけ尖っているそうです。

 エルフ、エルフィー、とも。そのように古い書物には記述が残っていますね。
 なんでも異界からもらされた言葉なのだとか。ロマンですね!

 ふだんはエール大陸中央の『大陸湖』と呼ばれる湖畔の近く。魔霧の森で暮らす彼らは森の妖精とも呼ばれていますが、ここ数百年の目撃情報はなく、すでに途絶えた種族だとお城の本には書かれていました。
 でも。こういうのは、『実は存在していました~』というのがお約束というものです。わたしの勘がマクエル宰相は正真正銘まぼろしの森族だと告げています。


 そして、森族たちの郷土料理といえば三種のキノコのチーズリゾット。
 ヤギさんからいただいたさっぱり風味のチーズと、森で採れた三種のキノコ。それらをライスと一緒にコトコト煮込んで作ったリゾットです。
 チーズリゾット!
 おいしいですよね。リゾットは飲み物。普段の倍は食べられます。
 いつか、森族のチーズリゾットを食べるのが夢です。マクエル宰相がお城にいらしたらぜひレシピをいただこうと密かに計画しております……!


 ──と、少し脱線してしまいましたね。
 ええっと……、マクエル宰相の故郷(?)である大陸湖。その南には、湖のほとりに綺麗な建物が建っています。
 そう、大陸が誇る、調停機関フィーティアの本部です!
 湖上に浮かぶ本神殿(本部)はたいへん美しく、ルーベ兄様が視察から戻ってこられるたびに、まるで絵画の中にいるようだとよく話しております。
 見てみたいですね。
 とくに、フィーティア本部の中に入っている食堂。広い窓から大陸湖を一望しながら日替わりランチをいただくのが、ルーベ兄様の過酷な視察中での唯一の楽しみなのだとか(なにが過酷なのかはナゾですが……)。
 この前の初夏の視察では、チーズデミハン定食をいただいたそうです。
 チーズデミハン!
 デミグラスソースで煮込んだ肉汁あふれるハンバーグの上に、とっろとろのチーズを乗せた至高のひとしなです。ひと噛みすれば、じゅわっと肉汁が広がり、コクのあるソースがライス何杯でもおかわりできるユーハルドの絶品郷土料理です。
 ……ルーベ兄さまだけ、ずるいです。
 わたしもチーズデミハン食べたい!
 さっそくエリィに言って、今晩のお夕飯はチーズデミハンにしてもらいましょう!

 そんな日々おいしい定食を提供してくださるフィーティアですが、地図上では聖国パトシナ内に位置します。
 ユーハルドの南にある小国ですね。人口や土地の広さなどはウチとほとんど同じで、聖王、と呼ばれる王様が国を治められているそうです。
 女神ユノヴィア。
 フィーティア神話に出てくる十二騎士、ユノヴィアさまを女神として崇めて信仰するパトシナ聖教。国民の全員が信徒という宗教国家です。

 女神さま……。
 ユーハルドでいうところの光蝶たちでしょうか。ユーハルドでは、神、という概念が存在しません。森や泉。そこに棲まう精なる存在を信じています。光蝶たちが最も近い形でしょうか。
 ですので、女神と言われてもピンとこないのですが……。

 ああでも、ユーハルド千年の歴史を遡れば、かつては『三竜神』と呼ばれた神々がいらっしゃったようですね。

 シャノン、ヴィクタラン、メレディア。 

 あれ? どこかで聞いた名前ですね。何神話だったでしょうか?(わざとらしい質問)
 三竜神についての詳しい記述は残念ながら残っていないのですが、あとにも先にもユーハルドで『神』と呼ばれる存在は彼らだけですね。


 そんな、ああ女神さま! なパトシナ国では最近、激辛料理が流行っているようです。
 かれー、ですね。
 名前の通り、辛いからそう名付けられたそうですが、とっても辛いかれーは、実はハルーニア発祥の料理です。
 らぁめんなどもそうですね。

 ピナート辺境村が公国だったころの土地。上の地図には記されていませんが、以前はユーハルドの東に隣接していた公国。大陸湖の上側になりますね。大昔にあのあたりから『かれー』や『らぁめん』は広まったのだとか(ちなみに今のピナート辺境村はグランポーン領内にあります)。

 らぁめん!
 ライ兄さまは塩。サフィール兄さまはショーユ。ルーベ兄さまとミツバ姉さまはミソ。亡くなったシオン兄さまはトンコツ。パトシナに留学中のヒース兄さまは、冷たい甘酢のらぁめんが好きだと以前話されていました。
 わたしはもちろん、チーズトマト一択です!
 ほどよい酸味と濃厚なチーズの味わい。うーん、神ですね。
 つまり、らぁめんこそが神様。
 あすから厨房でらぁめんを見かけたら祈りを捧げることにします。ラーメン。

 ではでは、最後。
 エール大陸北西部。商業国家イナキアです。
 現在ライ兄さまと、ゼノくんたちがお出かけしている国ですね。
 ハルーニアの次に大きな国で、九つの都が集まってできた集合国家でもあるそうです。
 国民全員が商人、もしくは職人で、大陸中のカネとモノが集まる国。
 それがイナキアです。すごいですね。しかも、もっとすごいのが定期的に『商都』の場所が入れ変わるということ!
 数年……いえ、決まった期間(こちらも不勉強ですみません)の都の黒字額、つまり総利益が最も多かった都が、次の年の『商都』になるそうです。
 現在の商都は『アルニカ』。五年連覇中です。このままランカーを突っ走ることができるのか⁉ がんばれ、アウロラ商会!


 ……と、声援を送ってみましたが、商都アルニカの代表商会、アウロラ商会はときどきお城にいらっしゃいます。
 今年の春の折にもドレスを仕立てていただきまして、その節はルーベ兄さまがたいへんご迷惑をおかけいたしました(土下座)。
 たくさんの素敵なドレスをありがとうございます(拝礼)。

 そしてイナキアでは今ピザブームなるものが到来中とのことで、ピザ職人たちによる熱きピザバトルが日々繰り広げられているそうです。
 トマト系。クリーム系。シーフード系。スイーツ系。毎日さまざまなピザが生み出される中、ひとつのピザに絞って戦うお店もあるらしく、商人さんが『頑張ってほしい』と感慨深げに頷いていらっしゃいました。

 老舗のピザ屋、ピザの森。
 そこでは、『ピザ無双 ~オレンジピザを考案したら伝説の魔導師がリピートしてくれたのでこれ一本でやっていこうと思います~』というピザが看板メニューとのことです。
 長い名前ですね。最近よく見る本のタイトルかって感じです。
 ちなみにこちらはオレンジを使ったピザとのことで、いちおうトッピングとしてハチミツやクリームチーズなどを追加できるそうです。

 オレンジと、クリームチーズのマリアージュ!
 最高の組み合わせですね。これ以上にはない最強コンビです。ぜひともオレンジピザなるピザには無双してほしいものです。


 あ、そうそう。イナキア料理といえば、こってり系の味濃いめ。
 そのように今朝届いたライ兄さまからの手紙(チーズ子犬まんじゅう付き)には書いてありました。兄さまいわく、オイリーなイナキア料理はあまりお口に合わないそうで、最近体重がめっきり落ちてしまわれたのだとか。

 うーん、由々しき事態ですね。
 あのふくよかな丸いフォルムが兄さまの魅力のひとつでもあるのに、それがほっそりしてしまうなんて……くっ、不肖このリフィリア。兄さまがお帰りになられたあかつきにはいっぱい栄養がとれるよう、腕によりをかけて菜園を整えておこうと思います!

 ちなみに菜園はフローラ離宮の一角にあります。畑です。春にはキャベツ、夏にはトマト、秋はアマイモ、冬はダイコンが採れますよ。

 ちょうどいまの季節は、最初のお話に戻ってしまいますが、アマイモですね。
 今年もたくさん収穫できたので、お城の厨房に寄与いたしました。
 アマイモのチーズタルト、たいへんおいしかったです。
 食堂でも、わたしが作ったアマイモ(のシチュー)を提供してくださったようで、すさまじい人気だったと先日ロイディールさまが仰っていました。恐縮です。ありがたい限りです。

 そんなわけで、エール大陸についてのレポートでした!
 わたしもみんなと一緒にお出かけしたかったなぁ……。

 十一月、ノーグ城の花の離宮にて。エレノアから奪還した『チーズ子犬まんじゅう』を食べながら。リフィリア。


※途中のラーメンは管理人の夕飯です。とんこつ最高。